3月3日はひな祭り!桃の節句ですね。
ひな祭りでよく見るひし型の三色の形のあれ!
なんて言うお菓子だったけ?!と思いがちなお菓子ですよね。
お雛様のお飾りの中にありますね。
あれを見て何度も「どんな味がするんだろう」と子供心に思ったことがあります。
ひな祭りで食べる物だから、なにか意味や縁起があるのかなと思っていますが、一体どんな意味が込められているのでしょう。
ひな祭りのお菓子にあるひし形のあれ!なんて言うの?
ひな祭りでよく見かけるひし型のお菓子、「ひし餅」と言います。
もち米で作られているので、お雑煮やおしるこに入っているお餅と同じものです。
3色に分かれているので、色のあるところは少し味が付いています。
そもそもどうして”ひし型”なのか気になりますよね。
ひな祭りのお菓子の定番ひし餅の意味とは??
まず、ひし餅の形の意味について、いくつか説があるので、一つ一つみていきましょう。
菱(ひし)の実の形に似せて作ったという説。
菱は池や沼などに生える一年草の水草で、菱状三角形の葉をしています。
夏になると白い花を咲かせます。
水面に葉が浮いているので、蓮の葉をイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。
菱は現在はあまり生息していませんが、昔は全国各地の池などに生えていて、実をおやつに食べていたようです。
菱が生息していたのは昔からのようで、万葉集にも名前が出てきます。
菱は繁殖力がとても強い植物で、そのことから子孫繁栄や長寿を願って、ひし餅の形になっていったと言われています。
昔はひし餅の白いところに、菱の実を練り込んでいたみたいですよ。
ひし餅が菱葩餅(ひしはなびらもち)を簡略化したものであるという説
菱葩餅は平安時代に食べられていた物で、ゴボウ、餅(ピンク色)、白味噌あんを求肥(ぎゅうひ)や餅で包んだ食べ物です。
菱葩餅は、”花びら餅”とも呼ばれていて、宮中のおせち料理の一つだったと言われています。
しかし、平安時代では今のようなひし型の形はしていませんでした。
ひし型になってきたのは、江戸時代になってからと言われています。
その他の様々な説
・四角を伸ばしたようなひし型で、長寿を願った
・心臓の形に似せている
・仙人が食べて、不老不死を得たという菱の実をモチーフにした
などなど…
どうしてひし型なのかは、諸説ありはっきりわかっていないのです。
ひし餅の色が三色なのは?
現在のひし餅は、下から緑→白→ピンクの順番で3色のお餅が重なっています。
しかし江戸時代までは白と緑の2色でした。
白と緑の層が3〜5段に組み合わさって出来ていたんです。
白は、菱の実が練り込まれた餅で、緑は菱の実が練り込まれた餅によもぎも一緒に練り込み、色付けがされていました。
今の3色になったのは、明治時代に入ってからです。
それまでの2色に加え、クチナシの実が練り込まれたピンクの餅が重なり、3色になりました。
《白》
菱の実になぞらえ、子孫繁栄や長寿の願いが込められています。
菱の実には血圧を下げる効果もあるようです。
《緑》
緑は健康の願いが込められています。
よもぎは邪気を払う薬草と言われています。
《ピンク》
ピンクは魔除けの意味が込められています。
ピンクに使われているクチナシには解毒作用もあります。
また、三色の並び順にも意味があると言われています。
ピンクが桃の花、白が残雪、緑が新芽を表していて、春の風景を表現しています。
春の風景の上から、桃の花、雪の下に新芽という風景のように、ひし餅も上からピンク、白、緑になっているんですね。
ひな祭りに食べる菱餅の由来
ひし餅を食べるようになったきっかけは、中国の文化によるもののようです。
中国では古来より、上巳節の時に餅を食べる風習がありました。
その上巳節が旧暦の3月3日で、日本ではのちにひな祭りになっていきました。
上巳節では、草餅を食べたり、配ったりする風習があります。
現在、草餅といえばよもぎが主流ですが、当時は母子草を使っていました。
母子草とは春の七草の一つ、御形(ごぎょう)のことで黄色い花が咲く菊科の植物です。
中国では母と子が健康に過ごせるようにとの願いが込められて使われていましたが、日本では使わ
れなくなりました。
理由は、母子を一緒について餅にするのは縁起が悪いとのこと。
ひし餅の正しい食べ方がある?
ひな祭りに見るひし餅、どうやって食べるのが正解なのか…と迷う方も多いのですが、特に食べ方の決まりはありません!
ですが、
“ひし餅の角には魔除けの意味があるので、角の部分をちぎりながら食べる”や、
”ひし餅の角をなくすように丸く食べると円満(家庭・夫婦等)になり縁起がいい”
など、縁起が良い食べ方があるんですよ。
縁起物の食べものは、切り分けることをためらってしまいますが、ひし餅は切り分けて食べても問題ありません!
食べやすい形に切り分けて食べちゃいましょう。
切り分けたらトースターなどで焼き、醤油やきなこなどで食べるのが定番です。
もちろん煮たり、揚げておかきにしたり、普通のお餅のようにアレンジして食べてもよさそうです。
まとめ
ひな祭りで飾られるひし餅の由来や、形・色の意味、食べ方などをご紹介致しました!
日本ならではの伝統行事。その中で食べられるお菓子や使われる道具の一つ一つには意味が込められています。
改めてその文化に触れ、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
子どもの成長やこれからの繁栄を願って、ひし餅を食べたいですね。
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